『炎のボレロ』に引き続き、望海さんのコンサート公演『NOW! ZOOM ME!!』もライブ配信で観ました。
楽しかったぁぁぁぁぁぁ!

個人的には宝塚のステージで「オーズ!オーズ!」が聞けただけで3,500円の元が取れました(笑)。
いや、でも、ほんとこんなやりたい放題(!?)のステージだとは思わなかったので、いい意味で期待を裏切られて、心底「観て良かった」と思いました。

観たのは9月18日の15時半公演「望海風斗Bバージョン」と銘打たれた公演です。
LIVE配信されるのは他に9月19日の「真彩希帆さんバージョン」、そして東京の10月3日公演「望海風斗Aバージョン」。
どこがどう違うのか気になりますが、全部は観られない……Bバージョンだけで我慢。

オープニングから後ろにみんな(出演者)の映像が流れ、ニックネームでのメンバー紹介があったりノリノリで明るく楽しい♪
全編通じて後ろの映像、めちゃめちゃ凝ってました。舞台上の生のスターさんも見たい、後ろの映像も見たい、目が足りない!状態。

幕開きで主題歌(?)歌ったあと、割とすぐに「お久しぶりです」という望海さんの挨拶(MC)があって。
本当にねぇ。もともとはこれ、4~5月にやるはずの公演だったんでしたっけ。大劇場で『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』を観た時は、ここまでコロナで公演に影響が出るとは思わなかったよなぁ。
『ONCE』の東京公演の途中で公演中止。再開したと思ったらまた中止になったりして……。

「映画館でのライブビューイング、また自宅でライブ配信をご覧の皆さん」という望海さんの呼びかけが嬉しい。拍手しても届かない私達の代わりに拍手してくれてた観客の皆さんもありがとう。

自粛期間中、望海さんご自身も宝塚やその他のステージのライブ配信を楽しまれたそう。
『炎のボレロ』、真彩さんのミュージックサロン、そしてトドちゃんの公演。
トドちゃんのやつは、「この公演が3時半からというのを忘れてて、慌てて帰ったらもう最後の20分ぐらいだった」と。お疲れ様ですぅ~~~望海さん。

こんなふうに公演がかぶってるやつはタカラジェンヌであっても生観劇は難しいけど、休演日だったとしても別公演組がみんなで観劇に行くっていうのはできないご時世になってしまったよね。
席数減ってるし、何より感染対策のため、仕事以外での外出(たとえ仲間の舞台を見るためでも)は厳禁になってるんだろうな。「轟さんお元気そうで良かった」みたいに言ってらしたのがなんともこう、顔合わせることないんだなぁって……。いや、まぁ、同じ組じゃない生徒さんとはコロナじゃなくても会う機会少ないだろうけど……。

望海さん、この最初のMCで「色んなことを忘れて、ただただ楽しんでください!」っておっしゃったんだけど、まさかここまで楽しい内容が繰り広げられるとは!

何曲か英語の歌とかあった後で、いきなりコナン君のおなじみのBGMが流れ、「UFOだ!」みたいな場面。コナン君の曲だけで十分「おいおい」って思ってたのに、「宝塚の決闘!」って西部劇の有名曲(『夕陽のガンマン』かな?)がフィーチャーされ。

地球侵略に来た異星人(?)ダーティ・レオに対するは望海さん扮する怪傑ZOMI! そしてよく知ったあの音楽が! 「Count the Medals」「Coming Up OOO」!!!!!

ええええええええええ、ダーティ・レオ率いる異星人軍団と怪傑ZOMIの「宝塚の決闘」場面の歌がまさかの「Anything Goes!」ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!

もうほんとひっくり返りそうになりましたよ。
宝塚の舞台で――宝塚大劇場で「オーズ!オーズ!」を聞くことがあろうとは。
(望海さんではなく組子が歌ってた)
あまりの衝撃でちゃんと見られなかったよね。舞台上の決闘とは別に、後ろに大劇場ロケの決闘映像も流れてて、さらに「Anything Goes!」で、目と耳がついていかない。

仮面をつけたダーティ・レオの手下ガールズ達は異星人というよりは昔の特撮の敵だったけど、なんでここで「Anything Goes!」なのかはさっぱりわからない。ただの私得じゃん!!!

このコンサートの演出は齋藤吉正先生、前にもショー『Royal Straight Flush!!』で戦隊風名乗りを採用、プログラムには「雪組!派手に行くぜ!」と「ゴーカイジャー」に言及……。そうだ、齋藤先生、戦隊ファンなんだった。オーズも見てたんですか!? お好きなんですか! 語り明かしましょうか!?(爆)

いつか何かで「Anything Goes」使たろ、と虎視眈々と狙っていらしたのかしら。生徒さんの反応はどうだったんだろ。大黒摩季さんの曲だし、別に仮面ライダー見てなくても曲だけ知ってる人はいるだろうけども。

振り返ればキリヤンに「魂のルフラン」歌わせたのも齋藤先生だったし、そのショー『Misty Station』ではアン・ルイスとか「ファイナル・カウントダウン」とか、いかにも同世代なチョイス。

そう、「オーズ」ショックもさめやらない中、彩凪さんの「バブリー革命」から始まるアラフィフホイホイ、80年代J-POPメドレー
「My Revolution(渡辺美里)」「キューティーハニー」「I Love You, SAYONARA(チェッカーズ)」「学園天国(小泉今日子)」「派手!!!(中山美穂)」「ダンシング・ヒーロー(荻野目洋子)」「ビーチ・タイム(TUBE)」「17才(森高千里)」「セルフ・コントロール(TMネットワーク)」

テレビ(PC繋いでテレビで見てた)の前でもうほんと一人カラオケ状態だったんですけど、生徒さんみんな生まれてないよね? 「学園天国」や「ダンシング・ヒーロー」は超有名どころだけど、「派手!!!」とかマニアックじゃない? もういちいち私得すぎて。

さらに追い打ちで望海さんによる「ああ無情(アン・ルイス)」。「フー!フー!」の煽りつき。
カラオケですよね。
私ら世代のカラオケですよね。

「世界でいちばん熱い夏(プリンセス・プリンセス)」「愛は勝つ(KAN)」で締め。
生徒さんたちにとっては「お母さんが好きだった」「お父さんが車でよくかけてた」とかそういう選曲では。私は楽しかったけど、別の年代の人にはどうだったのか気になる……。今、宝塚ファンの年齢中央値はアラフィフなのかなぁ。

その後バンド紹介があって、「え!?生演奏だったの!」とびっくり。
大劇場公演は今、録音演奏なので、てっきりこの公演もそうだと思ったら後ろで生バンド! 皆さんマスクなさっての演奏、ひゃぁー、ありがとうございます。

えーっとそれからマジックショーがあって、何曲か歌があって。ルパン三世PART2の「SUPER HERO」を望海さんが歌った気がする。『ルパン』は雪組で公演があったとはいえ、ほんとに曲のチョイスよ。

第1幕が終わり、休憩のあと第2幕の幕が上がると。

いきなり「106年雪組アナヤギ先生」!
ちょ、おま、何やらされてんの!? てゆーか、だからこの昭和臭は(笑)
金八先生に扮した彩凪さん、「贈る言葉」とともにバックに流れる映像は、学生服やセーラー服姿の雪組生たち。三つ編み姿でラブレターを手にする望海さん……。

アヤナギ先生、「ライブ中継見てる人はオンライン授業しっかり受けてね」という台詞(アドリブ?)も素晴らしく、何より金八先生の雰囲気をみごとに出していて、ほんとにタカラジェンヌは何でもできないとダメだな、と。

1幕ではめっちゃキザった映像とかも流れて、この公演では当然2番手扱いで格好いい場面も多かった彩凪さん、なのに今思い出そうとすると真っ先にアヤナギ先生の姿が。
彩凪さん、観柳の時も怪演だったし、ほんと達者だなぁ。

ええっとそれで、アヤナギ先生が何を授業するかっていうと「望海さんの魅力」で、望海さんの色んな格好いい役の原点は「貧乏」だって話になり。

これまでの望海さんの出演作をパロった「もしも雪組の悲劇が喜劇になったら」というお芝居(小芝居!?)が始まります。
「ノ、ノ、望海の大爆笑~♪」つって始まるのよね。いや、だから、昭和すぎるって。生徒さん付いてきてる!?

「壬生義士伝」「ひかりふる路」「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」「ファントム」などごちゃ混ぜで、望海さんは「吉村ロベスピエール貫一郎」という役。
新選組がベルサイユ宮殿を目指したり、熱湯風呂コントがあったり。
「おとうは貧乏な役ばかりだから」って子どもの台詞、あと「ケン坊」が。「星逢一夜から5年、ようやく登場人物として日の目を見た」ってw 名前だけしか出て来ない子どもだったのかな、ちょっとケン坊のこと覚えてなくて申し訳ないけど、星逢一夜から5年で官軍に育ってるの、時空をワープしてるなぁ。

ちょっとドタバタすぎるというか、やりすぎな感じもしたけど、シリアスなお芝居が多い望海さんの別の面が見られて楽しかった。冒頭の「ただただ楽しんでください」という言葉、「こういうことか」と実感(笑)。

パロディの最後は「次回の雪組は貧乏じゃねぇぞ、天才音楽家と豪華なレビューの2本立てだぞ、ぜひ観に来てな~!」。見に行きたいのは山々だけど、チケット取れのかな…。来年1月、依然公式オンラインだけでのチケット販売になるのか、その辺もわからないよね。

その後、これまでの舞台映像をバックに主題歌?メドレーだったかと。
ピアノ弾き語りでの「MUSIC IS MY LIFE」素敵だった~♪

続くMCでピアノ弾き語りへの経緯、思いなどを語ってくださり、「日替わりチームダイモン」の招集。メンバー全員をいっぺんには呼べないので、日替わりで5~6人ずつMCコーナーに参加しているらしい。そこでかかるのは「西部警察のテーマ」……いや、まぁ、「ダイモン軍団」ではあるけども。いちいち昭和すぎる(^^;) (気になる私が昭和すぎるのか)

この日のテーマは「望海さんと旅行するならどんなのがいい?」という企画コンテストでした。全国に配信中継されていることにちなみ、国内限定旅行企画をメンバーに提案してもらう。
岩手、箱根、鹿児島、博多、富士急ハイランド、アドベンチャーワールドという企画が出たんですが、箱根のところで望海さん、「子どもの頃、箱根の歌歌えないと箱根へ連れて行ってもらえなかった」とおっしゃり、「箱根の山は天下の険 ほにゃらら~♪」と歌ってくれました。歌詞がわからない、と途中からハミング。「箱根八里」ですね。私も冒頭しか知らないわ。

コンテストは「選べない」「みんな素敵」「全部行きたい」ということで順位なしでした。

そしてリクエストコーナー。公式サイトで募集していた「望海さんに歌ってほしい曲」から3曲。
まず『スカーレット・ピンパーネル』から「ひとかけらの勇気」。はぁー、これはめっちゃわかりますね、望海さんの声と歌唱力にはまる。
続いて『ブラックジャック 危険な賭け』から「かわらぬ思い」。これは意外でした。渋いとこ来るなーと。リアルタイムで見てた公演だし、ヤンさんのブラックジャック素敵だったけど、主題歌は覚えてなかった。
最後は『ザ・レビューⅢ』から「愛の旅立ち」。シメさん(紫苑ゆう)の定番曲だ!

望海さんのお歌をじっくり聞けるコーナー、良かったです。

その後、彩凪さんメインでSHISHAMOの「明日も」があって、それからショーの主題歌メドレーだったと思います。「夢は世界をかけめぐる」とか「ミレニアム・チャレンジャー」とか……。

幕が下りかけるのを止めてラスト・チューン。オープニングと同じ、主題歌。後ろの映像は稽古場風景だったんですが、みんなフェースガードしてお稽古してて、今さらながら大変だなぁと思いました。
タオルふりふり、銀テープばぁ~ん! ロックコンサートみたいで楽しいラスト。
歌が終わってクレジットが流れるのは映画みたい。背景には「宝塚の決闘」や「アヤナギ先生」コーナーの撮影風景。最後までサービス精神がすごい。

って、最後じゃないんだ。
再び幕が上がってアンコール、ナオト・インティライミさんプロデュースの話題曲「夢をあつめて」。そして望海さん他、全員での挨拶。
終演18時45分くらいだったかな。アンコールの分、5分ぐらい…いや、10分ぐらい予定より長かったのでは。

最初から最後までクライマックスで楽しかったし、「NOW! ZOOM ME!!」の電光掲示板が「ノ ゾ ミ」とも光るの巧かったし、舞台中央と銀橋を結ぶ橋がかけられていたり、舞台の使い方や演出も面白かったです。

まぁ私としてはホントに宝塚で「Anything Goes!」聞けただけでもう最高だったんですけど、久しぶりにこういう「大劇場公演」じゃない、スターさんにフィーチャーした、でもちゃんと組子のみんなにもそれぞれ見せ場がある「お祭り公演」観て、楽しかったですね。

「久しぶり」というか「初めて」かも? バウホールでカナメさんやウタコさんのトップ披露前やサヨナラ前の公演観たけど、どんな内容だったかもうあんまり覚えてないもんなぁ(遠い目)。


望海さん、彩凪さん、雪組生のみんな、生バンド他スタッフの皆さん、そしてそして、齋藤先生! 楽しい時間を本当にありがとうございました!