3月26日にめでたく『殺し愛』12巻とイラスト集が発売になりました。わーい、ぱちぱちぱち。
イラスト集の方はe-honの書店受け取りで予約してたんですが、コミックスの方は当日本屋へ行けば大丈夫かな、と思って予約してませんでした。場合によっては発売日に書店に届かないこともあるので、むしろ当日自分で買いに行った方が早く手に入るだろうと。

そしたら最寄り書店、残り1冊だったんですよね。危ないところだった…。もっと山積みにしといてくださいよ! てか山積みだったのにもう残り1冊になってたのかしら。
ともあれ無事購入して即読み。


いきなりカバー折り返しに「次の巻が最終刊予定」と書いてある。え……そんな……待って、もうちょっと……もうちょっと楽しませてください……。
10巻から始まったリャンハと三檮會の因縁話、「これが最終エピソード」というのはすでに明らかにされてて、「もうすぐ終わる」のはわかってるんだけど、でも、「次の巻でおしまい」って言明されるとやっぱり寂しい。つらい。

しかもこの12巻、またリャンハさんがひどい目に遭ってて……!
現在でも過去でも、傷だらけ。
なんか、「リャンハさんがボコボコにされていなかったことがあるだろうか、いや、ない(反語)」って感じですよね。子どもの頃のあの元リャンハさん絡みのエピソードの時もボコボコ、ホーさんにはしつこい古傷をつけられ、ドニー邸でも「つまらない死に方」一歩手前、その後シャトーちゃんが連れ去られるところでも掃射を受け、例の絶海の孤島でも撃たれ……。

むしろよくここまで死なずに生きてるよな……ううう。

11巻でリャンハさんが三檮會に誘われた経緯が明かされ、この12巻ではその後の展開、例の「ソン・リャンハが一人で三檮會をぶっ潰した夜」の真相が明かされています。

リャンハさんが痛めつけられてるのもツラいけど、スンウさんもねぇ、ツラいよねぇ
ホーだけは巻き込まないように遠ざけようとするスンウさん。
でもスンウさんの様子がおかしいことに気づいてしまうホー。
スンウさんとリャンハさんの、最後のあの会話……。

巻末のおまけマンガがまたせつないんだよ。
スンウさん、リャンハさん、そしてホーの3人で楽しく飲み食いした夜。あの夜の「楽しさ」は、決して嘘ではなかったろうに。
「こんなことをしても、結局気なんか晴れない」って思うスンウさんがつらい。

ホーさんが復讐しに来た時、リャンハさんが「あなたとは仲良くしろってスンウさんが最後に言った、なのに残念だ」って言ってたけど、スンウさんのその最後の願い、けっこう本音だったんだろうなぁ。そして「残念だ」と言うリャンハさんの気持ちも、きっとそんなに嘘じゃない。

「あの夜」のことは濡れ衣なのに、リャンハさん、まったく言い訳も何もしなかったもんね。どのみちホーさんは聞く耳持たないだろうし、スンウさんの命だけに関して言えば濡れ衣じゃない部分もある。
なんか、あの世でスンウさんがホーさんに会って誤解を解いてくれたら、そしたらあの古傷、治ってくるんじゃないかと思ったりするんだけど(剣心の十字傷と同じ理屈)。

裏社会の泥沼で、あがけばあがくほど深く呑み込まれて、破滅するしかなくなる男たち。
つらい……。
でもそこがいい。好き。

リャンハさんもねぇ、有能だったがゆえにうっかり三檮會のボスに目をつけられちゃって。あそこで誘いを断っても、断ったら断ったできっとややこしいことになってたんだろうしなぁ。
でも、誘いに乗る条件が「人探し」だったなんて。
リャンハを――元リャンハを探す助けになるかもしれない、そう思ってあの泥沼に足を突っ込んだだなんて。

どれだけ泣かせてくれるのか。

ずっと探し続けていた元リャンハの行方――あの時の真相を、シャトーちゃんと出逢うことでようやく知ることができたわけだけど。
それでもまだ夢に元リャンハ出てきてくれないの、なんでなんだぜ。
夢でまでずっと“あいつ”にボコられてるリャンハさん、ほんとに可哀想すぎる。
リャンハさんの中の子どもの魂、「殴られたくない死にたくない」と願い続けているあの魂が、早く救われてほしい。

11巻の、64話の終わりの、リャンハさんの背中がしだいに成長していくあのページ、本当にたまらんよね。ひとりぼっちで町をさまよう背中。背景はしだいにきな臭くなっていって、65話の最後に繫がっていく。三檮會の一員になってしまったリャンハさんの背中。そしてついに振り返り、顔を見せる――。
Fe先生のこの「絵で語る」手腕、ほんとすごいわぁぁぁぁぁ。


12巻所収の最後のお話、71話はコミックジーン4月号でも読んでました。表紙とマスクケースに釣られただけでなく、もしかして4月号は12巻の続きでは!?という期待も込みで買ったんだけど、残念、続きは5月号だ~~~。
やっと現在の時空に戻ってきて、早く続き読みたいけど、でもさすがに毎号ジーンを買うのは無理…13巻を待つ……。

12巻、シャトーちゃんチラっとしか出てこなかったし、ニッカさんとリャンハさんの漫才もまた見たいし、とにかく早く合流して、という気持ち。
早くリャンハさんを見つけて、助けてあげてほしい。そしてシャトーちゃん、あの時の
「ご褒美」をリャンハさんに。
10巻で最後にシャトーちゃんに電話した時、リャンハさんちゃんと「前話してたご褒美の件」って釘刺してるけど、シャトーちゃん「ご褒美」の中身考えてるのかしら。社長からは「君たちの歪な関係に決着をつけること」と言われちゃってるし、どう考えてるのかなぁ、シャトーちゃん。

しかし次で終わるということはあと6話しかない。あと6話であそこから脱出(?)して三檮會と片を付け、シャトーちゃんとリャンハさんの関係にも何らかの決着って、かなり忙しくない? ゆっくりでいいのよ、先生???

あと、なんで今さら黄Jr.出てきたのか、わざわざ偽の死体を用意してまでリャンハさんを拉致った真意は何なのか……ああ、続きが気になる!!!


さてそしてイラスト集。
案の定発売日には書店に届かず、手にしたのは3月28日。
コミックスもいつも本体表紙まで楽しませてくれますが、イラスト集もちゃんとカバーと呼応したイラストが本体に描かれていて、とても素敵です。この遊び心がほんと、たまらん♡

もちろんイラストは1枚1枚どれも本当に素敵!!!
アニメをきっかけにコミックス大人買いして、Fe先生のpixivも遡って拝見したので、ほぼ知っている(見たことのある)イラストだけど、大判カラーで見るのはまた格別。
お正月の稲荷コスプレ、中華コスプレ、いかがわしい(!?)お医者さんコスプレ……はぁぁぁぁ、眼福眼福。
目次にはサムネイルとともにFe先生のコメントもついてて、またそのコメントが楽しい。インタビューでは「え!そうだったんだ!?」というお話も聞けるし、ラフ画や製作過程まで紹介されてる。

先生ご自身が「ラフの時点が一番生き生きしてる」っておっしゃってるけど、ほんと先生のラフ画素敵なのよぉぉぉ。好き。

本編ではボロボロなことが多いリャンハさんが元気そうに、楽しそうに笑っている絵が多いのも嬉しい……ううう。イラストの中ではシャトーちゃんと仲良く料理したり、ドライブしたり……果たして現実にそんな日は来るのか……。

110~111頁の浜辺のイラストとか、ほんとに、「あり得たかもしれない青春の夏の日」って感じでねぇ。こんな青春を、リャンハさんに過ごさせてあげたかった(いやいや、今からでも遅くない、これからシャトーちゃんと第二の青春を……)。
この絵のコメントで、Fe先生が奈良県在住ということも知ることができたし。関西というだけですぐ親近感持ってしまうわぁ~、うふふふふふ。

イラスト集、思いきって買って良かったです♪


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