月曜夜のNHK『ご近所の底力』のテーマが「公園」だったので録画してみた。
「ボール遊び禁止」の公園にルールを作ってボール遊びを復活させた、っていう話と、大人が「プレイリーダー」になって子どもに遊びを教える(というか一緒に遊ぶ、というか)という話。

近所から苦情が来なければボール遊びをしてもいい、ということなんだけど、裏を返せばみんなすぐ苦情を言うようになったってことだろうか。
子どもが騒いでうるさいのとか、赤ちゃんが泣いてうるさいのとか、そーゆーのを「あたりまえ」と思えなくなって、しかも近所付き合いが少なくなると直接子どもに「もうちょっと静かにして」とか、その保護者に「もうちょっと考えて」と言えなくなって、いきなり自治会とか役所とかに「禁止にしてくれ!」って苦情を言うことになって……。

まぁ、そりゃ野球のボールでガラスを割られるのはかなわんし、もし家の隣が公園で常にわーわー言ってる声が聞こえてたら、「テレビの音が聞こえん」とか、「せっかく寝ついた赤ちゃんが起きる」とか、あるんだろうけど。

要は公園の周りに家が建て込みすぎっていうか。
公園が狭すぎっていうか。

以前、子どもが3〜4歳ぐらいの時、歩いていける範囲では一番広い公園に野球の真似事をしに行ったんだけど、妙に当てるのがうまい息子、公園の横のよそのお家の庭とか畑とかにボールを飛ばしまくって、そのたびに「すいませ〜ん」って拾いに行かなくちゃいけなくて……。

1回行っただけでやめちゃった。

幼児でそれなんだから、小学生はあそこでは絶対野球の真似事はできんよな。サッカーだって、ちょっと蹴ったらすぐよその畑。
ああ、狭い。

この番組で面白かったのは、「子どもの意見を採り入れて公園を作ったら、遊具はいっさいいらなかった」っていうとこ。
「ちょっとした山みたいなのがあって走り回れる普通の原っぱ」みたいな公園を、子どもは望んだそうだ。
なるほどね〜。

あと、「ちゃんと近所迷惑にならないようにルールを作っても、そのうちエスカレートするに決まってる」と反対表明していた自治会長さん。
「今ドキの子どもは聞きゃあしませんよ」という態度が面白かった。一般的な大人の意見という気がする。

子どもでも大人でも、そうやって「信じられるもんか」という態度を取られると、よけい悪くなるもんじゃないかな。
信じて任せてみる。
長い目で見てやる。
ちょっとぐらいの失敗は許してやる。
……難しいけどね。

もう一つ、同じ月曜の深夜に関西テレビで「大人がつくる子どもの遊び場」という番組があった。
これはフジテレビで2005年に放送されたものの再放送らしい。

「大人が子どもの遊びに介入していいのか?」
「子どもが自分の責任で自由に遊ぶって言ったって、本当に大きな事故が起こった時にそんなきれいごと言ってられるのか?」という、かなり懐疑的な立場でレポートされていて、予定調和な『ご近所の底力』よりずっと見応えがあった。

常に大人のプレイリーダーが常駐して、「自分の責任で自由に遊ぶ」をモットーにした羽根木プレイパークの活動が紹介されていた。
まぁホントに、ここまでしないと子どもは遊んでくれないか、って感じで。世話人の皆さんは大変そうというか、「私にゃ無理」っていうか。

なんでそこまでして子どもに外遊びをさせたがるんだろう、大人は。

うちの子の場合は本当にインドア派で、放っておくと本読んでるか何か書いてるかパソコンでゲームしてるか……なので、やっぱりそれじゃあ運動不足だろう、と思う。
家の手伝いったって、薪割りとかあるわけじゃなし、登下校以外に歩く機会もほとんどない田舎の車暮らし。
なんか、足が退化しそうやん。

あとはやっぱり、「群れて遊ぶ」ことによるコミニュケーション能力とか、「自分達で工夫する」とかいう部分かな。

「退屈〜。なぁ、何したらいい〜〜?」って、親に訊くのやめてほしい。そんな退屈がってるぐらいなら外で遊んで来いよ。「誰と〜?何して遊ぶん?」……そんなの自分でなんとかしてくれ。

子どもは、本当はどう遊びたいと思ってるのかなぁ。