録画していたNHKスペシャルを見た。
「ドキドキ・ヒヤリで子どもは育つ〜遊具プロジェクトの挑戦〜」ということで。

事故が起きるとさっさと撤去されてしまう遊具。撤去されて、代わりに別の遊具が来るのかというと来ないまま、公園から遊具が消えていく。
その理由はもちろん、「管理が面倒だから」。
NHKが自治体にアンケートをとっていたが、予想通りの答えだった。予算がない、点検できる職員がいない、万一事故が起きたら管理責任を問われる……。

今まで箱形ブランコとかで事故が起きてきて、でも「なぜ危険なのか」「どうだったら安全なのか」という検証はほとんどなされてこなかったらしい。
遊具の統一安全基準みたいなのもなく、「子どもの体力はこれくらいだから」というような作り方もしてないとか。

「安全で、かつドキドキ感が味わえる新しい遊具を作ろう」というお題で、実際に子どもを遊ばせているお母さん達が遊具メーカーに直接要望を伝える、というシーンが出てきたけれど、なるほど「公園の遊具」って「自治体が設置するもの」で、実際にそれを使う子どもや保護者が「買う」もんじゃないから、そーゆー部分での改良ってきっとないがしろにされてきたんだろうな。

でもメーカーも「撤去されて新しいのは設置されない」という状況だと「売れない」と思うんだけど、どうしてるんだろう。すごい先細りな産業ではないか。

私が子どもの頃遊んだ公園も、数年前息子を連れて行った時はまだ30年前そのままの遊具だった。色はきれいに塗り直してあったけど、物はそのまま。
老朽化とか大丈夫なんかな、と思う。
実際老朽化による事故も起こっているわけだし。

まぁ何にせよ、大人の怠慢やな、という気がした。
学校も公園も、子どもの「育つ場所」に全然お金がかけられていない。「年金財政」のためだけに子どもの頭数を欲しがっているような国なんだから当たり前か?

新しい遊具を作るヒントに、ということでとある保育園が紹介されていた。
ものすごーく羨ましい保育園だった。
園庭に、ターザンロープがある。石垣登りがある。地面には落ちた時の衝撃を和らげられるようマットが埋められてある。
ひょ〜、なんて楽しそうなのだ〜〜〜〜〜。
しかも園長先生の「見守る哲学」が素晴らしかったし。
あんな園に通ってたらうちの子ももっと体を動かすようになっていたかも。

久しぶりに、石垣が登りたくなった。
私、登り棒も登れない運動オンチのインドアなガキだったけど、石垣は好きだった。見ると登りたくなる。
大学生になっても、旅先でお城の石垣に登っていた。
瀬戸大橋の架橋記念館では、建物自体が「階段橋」を模してあって登っていくことができたので……やっぱり登っていった(←これも確か大学生の頃)。

新しく遊具プロジェクトで作った遊具も「石垣登り」を使ってあったので……「うわ〜、遊んでみたい!」。
って、何歳やねん。

あの新しい遊具は1台いくらなんだろうか。
番組ではまだ試作の段階だったけど、完成したら自治体に売り込みに行くのかな。ある程度のスペースのある所でないと設置できないと思うけど、近所にあんなのがあったらなぁ(←もしかして自分が遊ぼうと思ってる?)。

安全かつスリリングな遊具。
是非普及してほしいものだ。