2013年11月26日火曜日

『エンジェル・ハート2ndシーズン』第7巻/北条司



『2ndシーズン』になってからblogで取り上げるのは初めてかな、エンジェル・ハート。掲載誌が変更され、コミックスの版元も変わっただけで、「2nd」と言ってもお話はずーっと続いています。

1stに当たるコミックバンチ掲載分がコミックス33巻まで行ったので、今回で通算40巻ということになるのでしょうか。

香瑩や信宏は何歳くらいになってるんだろう。1巻目では香瑩は14歳ぐらいでしたっけ?もう覚えてないぞ…。信宏は香瑩より2つ3つ年上らしいのだけど。

香瑩が晴れてお酒を飲めるようになった、って話があったかな。どうだっけ。(40巻目ともなると途中の話を忘れています、すいません…)

冒頭は前の6巻から続いている信宏があしながおじさんを演じる話。

「自分がおまえぐらいの年には何もなかった」と語る信宏に、ぐっと来ます。今ではすっかりお笑い要員と化している(失礼)信宏だけど、過酷な人生を送ってきているのよねぇ。

カバー裏の部分にそんな信宏と冴羽さんの共通項が語られていて、もっこり――じゃなかった、ほっこりします。本編だけじゃなくこんなところにも物語があるところが嬉しい。

あしながおじさんのエピソードは震災で父親が生死不明という男の子が出てきて、そして次の「姿の見えぬ依頼人」エピソードは拉致が絡む……。

最初の「核爆弾」のインパクトに比べて要求されたことが「小さい」と思ったら実はその裏に哀しすぎるエピソード……泣かせていただきました。ええ、毎回『エンジェル・ハート』には泣かされるんですけど、今回も涙ぼろぼろ。

シティハンターとか、冴羽さんや香瑩の過去っていうのは、私にはものすごく遠い別世界の話だけど、そういう「平穏無事な一般庶民の生活を送れる」っていうのは、実はすごい稀有な、奇跡みたいなことなのかもなぁ、と思ったりしてしまいました。

誰だって震災のような災害や事故に遭う可能性はあって、普段はテレビの向こうにしかないと思っているような殺人事件や「拉致」だって、いつ自分に襲いかかってくるかしれない。

スパイとか工作員とかいう話も、知らないだけですぐそばにある世界なのかもしれないんですよねぇ。

3つめの、「信宏の妹」エピソードでは、子どもの信宏がどうして香瑩と出会ったあの場所に送られたか、っていうのが出てくるんだけど、「こんなのマンガの中だけの話」じゃない国とかいっぱいあるんですよね、たぶん。

少年兵とか、わけもわからず生きるために武器を持たされる子どもなんて世界にいっぱいいるわけで。

ただマンガで読むだけの境遇にいられてホントに良かったなぁ、としみじみしてしまいました。

で、その、「信宏の妹」エピソードは8巻へ続く、なのですが。

「あしながおじさん」といい、ちょっとした信宏祭りのようですね。嬉しいです。

明らかに香瑩を好きな信宏と違って、香瑩の信宏に対する気持ちは必ずしも異性としてのものではないのかな、という気もして、そんな微妙な二人の関係も好きなのですが、最終ページでうなされる信宏を優しく抱きしめてる香瑩の姿が……すごくいい。

「私たちの間にはもう気づかいの嘘なんて要らないのよ!」っていうセリフもいいよねぇ。

あからさまにラブラブよりも、はしばしに「大事な存在」っていうのが見える、っていうの、ホント好きだわ~。

ちょっと、もう一度最初の方を……信宏がまだシリアスキャラだった頃(笑)のお話を読み返してみたくなりました。

「あしながおじさん」のところで「両親の顔も知らない」と言っていた信宏なのにいきなり妹出てきてちょっと「え!?」ってなりましたが、確かに妹の顔だけで両親の顔は出てきていない(苦笑)。

冴羽さんが言ってるとおり、境遇の似た「姿の見えぬ依頼人」の話に触発されて、忘れていた記憶、封印していた過去が蘇ってきたのでしょうか。

街で偶然出会ったあの女の子は果たして本当に信宏の妹なのか。

続きが気になります!

【2013/11/27追記】

ちょこっと1stシーズンの4巻目あたりまで読み返してみたのですが。

やはり香瑩は最初自殺する時が14歳で、香の心臓とともに新宿に帰ってきたところで15歳。

とても15歳には見えない、育ちすぎなボディーのお嬢さんですが(^^;)

久々に「グラス・ハート」時代の香瑩を見るとなんか新鮮でした。日本語たどたどしいし、顔つきも違うし、ストーリーもハードだし。

信宏もものすごいシリアスで格好いい。

と思ったらすぐお笑いになるけど(笑)。

信宏お笑いになるの早すぎだよね。香瑩を冴羽さんが引き取るという時点で……李大人が香瑩の父と知った時点で、リアクションがもうお笑い。

そして海坊主さんに「俺のパパになって!」っていうシーンなんてあなた。

本当におまえは辛い過去を背負った殺人部隊の戦闘員だったのか!?全部嘘じゃないのか?ってぐらいボケボケ。

でも最初にキャッツアイに住み込みになる時にそんなこと言ってたんだ、って思うと、この7巻目での「本当の父親じゃないけど、父親のように思ってる。いつか彼の目になれるような男になりたい」っていう信宏の言葉がまた、いっそうジーンと来る。

まだあの時は信宏も海坊主さんがどんな人かほとんど知らなかったわけで、香瑩が冴羽さんに「パパになって!」って言ったのを真似て、半分冗談で言った言葉だったんだろうけど。

冗談から駒。

香瑩と冴羽さんが「親子」であるように、信宏と海坊主さんも、今じゃすっかり「親子」になってる。

素敵だよね。


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