(※以下ネタバレしまくりです。これからご覧になる方はご注意ください。また、記憶違い等多々あると思いますがご容赦を。無駄に長い&感想というより妄想であることを踏まえてお読みください)



はい、観てまいりました。
3月12日からの期間限定公開、16日に京都まで行って観ましたが、パンフは完売、もちろん入場者特典もなく、グッズも全然ありませんでした。うう、パンフもっと潤沢に用意しといてくれよぉ。パンフのためにもう一回行くとか、無職僻地民にはつらいんだからよぉ。
通販も最初品切れしてたし、いやはやすごい人気だよね。
(※在庫復活後にポチったけどまだ届いてません)

当たり前だけど。
オーズなんだし。

水曜の午前中というのに映画館もかなり混み合ってて、本当にさすがオーズ。みんな待ってたんだよ、「いつかの明日」を――。

ね。
ついに来てしまった、「いつかの明日」。

もう最初っから泣いてました。
冒頭、蘇ったアンクが「俺は死んだはずでは」とTVシリーズ最終回のあの「ただのメダルの塊が死ぬとこまで来た」のくだりを振り返るシーンでもう涙出てきて、見終わる頃にはマスクはぐしょぐしょ。

キャストのインタビューで「この結末は受け入れられましたか?」なんて質問が出てたから予想はしてたけど、もう冒頭で「あー、映司くん死んじゃったか」っていう。

「アンク……蘇れ、アンク……」
「誰だ、俺を呼ぶのは……映司……?」

映司くんの呼びかけに応えてアンクちゃん、10年ぶりに現世に戻ったのに、そこに映司くんの姿はない。廃墟みたいなとこで戦闘が行われていて、古代オーズとグリード、そして伊達さんや比奈ちゃんたちが戦っている。

どうなってんだ?と思うアンクちゃん。
(※この時点ではまだ「手アンク」状態)

戦ってる中には信吾さんもいて、「そーか、お兄ちゃんもいるな、そりゃそーか」と思ってたら信吾さんがピンチに陥り、見過ごせないアンクちゃん、とっさに信吾さんに取り憑いて、バサッと羽根生やして助ける。

鳥属性、便利だよねぇ。アンクちゃんマジ天使。

信吾さんに取り憑いたことでお馴染みの「アンクちゃん」スタイルに戻ったアンクちゃん、そこへ現れる映司くん。
「ほんとに蘇ったんだ」とか言って。

いかにも怪しい風情の映司くん、アンクを森の中みたいなとこに連れてって、何を取り出したかと思ったらアンクのあの衣裳
「これに着替えなよ。その方がなじみ深いでしょ」とかなんとか。

ここはちょっと笑いました。いやいやいや、それどこで調達したの。ずっと持ってたの、それとも新しく同じの作らせたの?????
またアンクちゃんが素直に着替えますしおすし。やっぱりあの格好がアンクちゃん的にもしっくり来るのか~~~~~。

あのオーズは何なのか、どうなってるのか、と詰め寄るも映司くんは「比奈ちゃんたちに訊いてよ」としか言ってくれないので、これまた素直にアンクちゃんは比奈ちゃんたちのところに行きます。
そして感動の再会!!!
思わずぎゅぅぅぅぅとアンクの手を掴む比奈ちゃんにアンク、苦悶の表情。戦闘中も比奈ちゃん、ふにゅうううと岩盤を投げ飛ばしたりしてて、怪力健在なのよね。

で。
比奈ちゃんたちの説明によると。
800年前の古代オーズが復活、グリードも復活して、世界はめちゃくちゃになった。人類は滅亡の危機、生き残ったレジスタンスが細々と彼らと戦っている状況。

「映司は?映司はどうした?」

映司くんは古代オーズとの戦いのさなか、女の子を助けようとして――。

あー、あの映司くんのトラウマ、まだ引っ張ってくるのか、と思いました。オーズの姿ではなく生身で女の子を助けて、どう見ても致命的な攻撃を受けて。
「それから帰ってこない」とか比奈ちゃんが言うんだけども、一体誰があの場面を目撃していたのかすごく気になる。モニターで戦闘風景見てるシーンあったから、現場で見てたんじゃなく、映像で見たのかなぁ。後から駆けつけた時には映司くんの姿はなく、遺体も見つからないから「帰ってこない」「行方不明」なのか。
その場にいたなら「映司くんがどうなったか」はわかるはずだもんね。別に誰かさんみたく崖から落ちて消えたわけじゃないし。

ともあれついさっきアンクちゃんは映司くんに会ってるわけで、比奈ちゃんを連れて映司くんのもとへ行くアンクちゃん。後藤ちゃんと伊達さんもついてきてる。

廃墟のはずだけどなんかすごく居心地良さそうな“隠れ家”で、映司くんはピンピンしている。「ここで傷を癒してた」とかなんとか言って。もちろんそれは「本物の映司くん」ではなく、アンクちゃんはじめ全員が「こいつはおかしい、映司じゃない」って気づくわけなんだけども。

この、「映司じゃない映司」のお芝居が――「心がない」感じが、秀くんめちゃめちゃ巧い
実はゴーダというグリードが映司くんに取り憑いてて、ゴーダが本性を現した時は「CV:日野聡」になるんだけども、その時でも「肉体のお芝居」「表情」は秀くんがやっているわけで、本性出してない時は一応ゴーダは「バレないようにがんばって映司のふりをして」いて、でも見てる方には「なんか違う」がわかるという……。

すげーな、秀くん。

すごいけど、この映画の中で秀くんが「本物の映司」でいる時間がとても短いのは、映司が死んでること以上に寂しい気がする……。せっかくの10周年新作なのに。

「ゴーダ」という新しいグリードの誕生にはもちろん鴻上会長が関わってる。しつこくコアメダルの研究を続けていた会長、映司くんの「巨大な欲望」に目を付け、そのデータを使って見事新しいコアメダルとグリードを生み出したらしい。
まぁ大体全部会長が悪いよね。どうせ古代オーズが蘇ったのも会長がなんかしたからなんだろ?って気がするし。

映司くんの欲望から生み出されたグリードが、映司くんに取り憑くのは「なるほど」ではある。アンクが信吾さんに取り憑いてその記憶や知識を自分のものにしたように、ゴーダも映司くんの記憶を全部使えるようになってて、変身する時は「やってみたかったんだ!」とはしゃぐし、「あれ言ってよ、“歌は気にするな!”ってやつ」などとアンクちゃんを煽ってくる。

テレビ本編の懐かしい台詞をこんなふうに出してくるとか、あざといよなぁ、ちきしょー。

「映司から離れろ!」
「離れたらどうなるかわかってるだろ? その体を使ってるおまえなら」

そう、テレビ本編の途中まで、信吾さんはアンクちゃんが離れると命が危なかった。アンクちゃんが憑いてることでかろうじて信吾さんの体は生きながらえてた。
今回も同じ。
ゴーダが離れると、もう映司くんの体はもたない。ってゆーか、映司くんはもうほぼほぼ死んでる……。

とりあえずゴーダ映司と共闘することを受け容れるアンクちゃん。でもゴーダ映司が「アンク!」って呼ぶたび、「気安く呼ぶな!!!」って怒るんだよね。映司の姿をしたグリードに、映司の声で「アンク!」と呼びかけられる悔しさ、つらさ……。ううう。

終盤のクライマックスも「テレビ本編の逆」になってるんだけど、今こうして振り返るともうこの辺から「逆」なんだな。
信吾さんの体を使うことに、当初何のためらいも持っていなかったアンク。自分が彼の体を使っていることに対して比奈ちゃんがどんな複雑な想いでいたのか、今アンクは追体験させられてる

大事な存在が、グリードに乗っ取られ、利用されている。その命を人質にされ、“敵”と戦うためにはそいつと協力するしかなくて。

ゴーダ映司くんはちゃんとアイスも用意していてさ。クーラーボックスみたいなとこから「これは前払い」って取り出すんだけど……人類滅亡しかけてるのにアイスは製造されてるんだ???とか思っちゃった。どっかから在庫くすねてきたのかな。その後比奈ちゃんとアンクちゃん2人でアイス食べてるシーンもあったけど。

ウヴァさんたちグリードが揃ってる場面で「残ってる人間はもうわずか」みたいに言ってたから、本当に人類もうあんまり生きてないぽいのにアイスはあるし、アンクの衣裳も用意できてる……。てゆーか、いくら古代オーズとグリードたちが強力でも、あの面子だけで「人類を滅亡させる」ってすごすぎない??? モブ出すの大変だから「人間いない」にしてるんだろうな、などとつい邪推しちゃう(^^;)

ウヴァさん、メズール、ガメル、そしてカザリ。グリード人間態のオリジナルキャスト勢揃いなのほんと嬉しい、アガる。10年経つのにみんな“そのまま”なんだもん。アンクちゃんばかり「年取っちゃダメ」と言われるけど、他のグリードもそうだもんね。メズールの穂香ちゃんとかテレビ撮影当時は13歳とかだったのに……。他のドラマで見た時はすっかり「お姉さん」になったな~、と思った穂香ちゃん、この映画の中では見た目も台詞の言い回しもほとんど変わった気がしなくて、「おおおお、メズールだぁ!!!!!!」って。

そんでウヴァさんの扱いが実にウヴァさんで……イキって出て行ってすぐやられるのほんまウヴァさんらしくて(笑)。ゴーダ映司にガタキリバメダル提供するためだけに出てくるみたいなもんだけど、他のグリードたちは見せ場もなくすぐ古代オーズに取りこまれちゃうことを思えば、ウヴァさんは愛されてる(爆)

ゴーダ映司がウヴァさんの自我メダルを壊してしまおうとして、アンクちゃんが「やめろ!」って止めるのも良かった。(しかし結局ウヴァさんも古代オーズに取りこまれる)

ええっとそれで、さっきも言った比奈ちゃんとアンクちゃんが夜、橋の上みたいなところでアイス食べるシーンがあって。
テレビ本編のあの場面をなぞったシーンだよね。
「おまえもこの体を諦めなかっただろ!」と比奈ちゃんに言うアンクちゃん。かつて信吾さんの体と命を諦めなかったように、映司くんの体と命も――と。

アンクちゃんが憑いてたおかげで最終的に信吾さん元気になったわけだし、ゴーダが憑いてることで映司くんが助かる可能性はある。その間ゴーダ映司に我慢しなくちゃならないけど。

本当に「逆」だなぁ。逆というか、「反転」というか。

「アンクが戻ってきたと思ったら映司くんが……」「また3人で手を繋ぐことができるかな」と言う比奈ちゃん。
「さぁ、どうだかな」――テレビ本編の時は「どっちかは戻ってくるかもな」って言ったんだったよね、アンクちゃん。

映司くんとアンクちゃんと、どっちかしか戻れない運命なのか。
映司くんが戻ればアンクちゃんが消え、アンクちゃんが戻れば映司くんが消える。

「いつかの明日」が、そんな簡単に実現しないことは承知してた。死ぬことで“命”を得た――ただのメダルの塊ではないものになったアンクちゃんを蘇らせることは、この世の理をひっくり返すことだ。
(あれ?でも古代オーズが蘇ったことでウヴァさん達が復活できるなら、その時点でアンクちゃんも復活できたのでは??? アンクちゃんはもうただのグリードじゃなくなってるから古代オーズとの繋がりも切れてて関係ないってこと?)

最終的にこの映画で映司くんは完全に死んでしまうんだけど、なんというか、それ自体はしょうがないのかな、って。「MOVIE大戦」で「いつかの明日」と言って、「平ジェネFINAL」でも「いつかの明日」を言って、また今回も「アンクは期間限定で生き返っただけでした。またいつかの明日に」ってするわけにはいかないでしょう。
アンクを完全に生き返らせるならそれなりの代償がいるし、「アンクが蘇って映司くんも他のみんなも元気でめでたしめでたし」っていう終わり方はなんか違うなぁと思うから。

予告を見た段階で

・アンクちゃんは一時的に生き返るがまた死ぬ、今度は決定的に死ぬ
・古代オーズの命(?)を我が身に引き受けた映司くんが「俺を封印しろ!」と言って封印され消える
・映司くんとアンクちゃん2人ともが封印されて消える


とか、色々想像してたんですよ。映司くんはメダルになっちゃうのでは、とか。
テレビ本編でグリード化しかけてたし、ゴーダは映司くんの欲望から生まれたメダルということだから、アンクちゃんが“命”を取り戻すかわりに映司くんが人間としての命を失いメダルになる、という結末でも良かったんじゃ。

ただまぁ、それをすると今度はアンクちゃんが映司くんを元に戻そうと奮闘することになって、やっぱり「いつかの明日」ループになっちゃうよな……。

ゴーダ映司とアンクちゃんの共闘により古代オーズは倒れる。でも古代オーズが放出した(?)メダルをゴーダが取りこみ、今度はゴーダが「俺が最強、世界制服!」みたいな感じになって、アンクちゃんをも取りこもうとする。

でも。

もちろん映司くんの魂がそれを止めるんだよね。ゴーダの足が止まって、ゴーダは「ええい、邪魔しやがって!」と映司くんから離れる。
放り出された映司くんの体(放っておくとおそらくすぐ死ぬ)にすかさずアンクちゃんが取り憑き、アンク映司が爆誕!

そうして。
やっと意識界で本物の映司くんと再会。
やっと! やっと!!!

最初からほぼずっと泣いてたけど、ここからのアンクちゃんと映司くんの会話でもうぼろ泣き。
アンクちゃんも泣いてたし

「なんで死んだ、映司!」
「手が届くなら、手を伸ばすだろ。それに、おまえも蘇った」
……ここ、台詞ちゃんと覚えてないし、聞き違えかもしれないんだけど、女の子をとっさに助けるのはいいとして、「アンクちゃんが蘇ったから死ぬ」っていうのは、ちょっとよくわからないよね? 女の子助けるために瀕死の重傷を負って死にかけてる時に「アンク…蘇れ、アンク……」ってメダル握ってたと思うんだけど。

アンクちゃんが蘇らないなら瀕死の重傷でも意地でも生き延びたとかそういうことなの? 満足したから死んじゃったの???

自分はもうダメかもしれない、だからアンク、あとは頼む、この世界を救ってくれ、っていう祈りだったんだろうとは思う。最後の気力と体力を振り絞って願ったからこそ、奇跡が起きたんだろうと。

意識界で泣きながら、「それがおまえのやりたいことなら」と最後の戦いに臨むアンクちゃん。握りしめたメダルが変化して、「レインボータジャドル」(?)に。
んー、つまり映司くんはやっぱり「メダルになった」ということなのでは??? 映司くんとアンクちゃんの心と命が一つになってメダルが変化するというのなら。

テレビの最終回ではアンクちゃんがもう瀕死で、でも映司くんはアンクちゃんのメダルにヒビが入ってることには気づかず、「おまえのやりたいことなら」とタジャドルに変身して、アンクちゃんの幻影=魂と一緒に戦っていた。
そして今度は映司くんが瀕死。オーズに変身する主体はアンクちゃんで、映司くんの魂と一緒に戦う。

あの感動の最終回を「逆」でやるとかもう……泣いてまうやろーーーーー!

あざといよね、ほんと。
最後、「セイヤー!」でキックする時、幻影映司くんも一緒にキックしてるのちょっと笑っちゃったけど。「中の人」がライダーキックするって史上初なのでは。

見事ゴーダを撃破して、そして映司くんはアンクちゃんを自分の体から追い出す。アンクちゃんが憑いていないと死んじゃうのに。
アンクちゃんはまた信吾さんの体に戻って(考えたら信吾さん可哀想だな、ずっとアンクに憑かれてる)、「映司!」。比奈ちゃんも駆けつけて、とても悲しい状況での「3人で手を繋ぐ」。

そこへ里中ちゃんが女の子を連れてきて。
そう、あの、映司くんが助けようとした女の子。
助けようとしたけど、助かったかどうか誰も知らなかった――ゴーダ映司に会ってすぐ比奈ちゃんが「あの子は?」って聞いてるので少なくとも比奈ちゃんは知らなかったし、ゴーダ映司も「そりゃ死んでるっしょ」ぐらいに答えてた、あの子が。

特に包帯とか絆創膏などもなく、いたって元気そうな感じで出てくる。

ちょっと、これは、「は?」ってなったな……。映司くんが「助けようとしたまま行方不明」になったのが何日前なのかよくわかんないけど、このタイミングでしれっと出て来るの、さすがに色々辻褄がおかしいのでは。
女の子が無事なのを見て映司くんは「良かった、今度は手が届いたんだ」みたいに満足して、「これでもう心残りはない」みたいになっちゃうけど、見ている方は少し興醒めしてしまったよ。女の子、生きてるなら生きてるで、もう少し出し方……
そもそもあの子、最初に映司くんに庇われる時も「なんでそんなとこにいるんだよ!」っていう唐突な出現の仕方してたしなー。うーん。

映司くんはトラウマも解消し、古代オーズとゴーダをやっつけ、アンクちゃんも無事復活して、マジ現世に未練はない感じで息を引き取っちゃう。
アンクちゃんはその手を握りながら、「おまえを選んだのは俺にとって得だった、間違いなくな」ってまた最終回の台詞を言って、映司くんも「おまえに会えて良かった」って言って。
アンクちゃんが映司くんの目を閉じてやるんだよね……。怒ったり叫んだりしないで、静かに映司くんの最期を看取っちゃうアンクちゃんがせつないし、なんていうか、すごく大人に――「人間」になった感じした。

死ぬことで“命”を得たアンクちゃんが、自分が死ぬだけでなく、「大切な人を喪う」ことで本当に“命”ってものを理解して、真に“ただのメダルの塊”ではない存在になる、みたいな……。

オーズとして戦って死ぬんじゃなく、生身の火野映司として「手を伸ばして」死ぬのはとても映司くんらしいし、最後、アンクちゃんにずっと憑いててもらえば意識体として生き延びられた可能性が高いのに、それをせずに「ちゃんと死ぬ」を選ぶのも。

テレビの最終回で、「このままだと映司は仏様になっちゃうから、地に落とした」みたいな話があったんだけど、「私は私として死ぬ!もう生まれ変わらない、変にメダルになったりしない!」っていうの、やっぱり仏様っぽいような(解脱の境地)。

「死ぬからこその“命”」。だから、映司くんは「人間としてちゃんと死ぬ」……。

映司くんを看取って、いったんカメラが上空に引いて、そんで改めて比奈ちゃんとアンクちゃんがアップになって、「想いを馳せてる」みたいなところでおしまい、エンディングへ。バラードバージョンの「Anything Goes!」とともになびく「明日のパンツ」、そしてテレビシリーズのOP映像。

はぁぁぁぁぁぁ。これで終わりなのかぁぁぁぁぁぁぁ。

「どっちか」だけじゃなくて、どっちも戻ってくる「明日」はあり得なかったのか……。アンクちゃんを生き返らせるという反則のためには、それだけの代償が必要とは思っても、やっぱり寂しすぎるよなぁ。
なんというかすごく「アンクちゃんの映画」で、アンクちゃんファンとしては最初から最後まで「ぎゃーーーーーー、アンクちゃぁぁぁぁん!!!!!」ってなりっぱなし、泣きっぱなし、こうしてオールスターキャストでまた「オーズ」を観られたことには感謝しかないけど、でもやっぱりツラい。

テレビ本編があまりに完璧すぎたんだよね。「あの後」を描くのが難しすぎた。
『平ジェネFINAL』がなかったら、もう一回「いつかの明日」で終わるのもありだったかもしれないけど……。

『平ジェネFINAL』感想記事に、私、こんなこと書いてた。 
“『MEGA MAX』でアンクちゃんが戻っていった「未来」に映司くんはいるのかな、って。”
“映司くんにとってあの出会いは「いつかの明日」への希望で、アンクちゃんにとっては「生きている映司にまた会えた」っていう出来事だったかも……。”


本当にそうなってしまった。
あの時のアンクちゃんの気持ち……想像するとたまんないよね……。もう涙なしに『MEGA MAX』を見返せない……ううう。

あと、別記事で「アンクちゃん復活方法」を想像してて。
“理想としては、映司くんがもうだいぶ年取って、それでも世界の紛争地で子どもたちを助けようとしてて、それで爆撃に合って瀕死の状態、「もう俺もこの年だし、十分がんばったし、悪くない人生だった」とかって「死」を受け入れようとした時アンクの割れたメダルに気づいて、「まだだ!まだ俺は死ねない!」って思う。「生への欲」「アンクを復活させるんだという欲」。その強い“欲望”がタカメダルに流れ込み――。

「相変わらずボロボロだな、映司」

ぎゃああああああ、アンクちゃあああん!”

「あのトラウマまだ引っ張るか」とか言いながら、私も「子どもを助けようとして瀕死」って想像してたねぇ、ははは。そこは合ってるけど、その後の展開がだいぶ違ったな。映司くんの「欲」の部分が。
あんなに巨大な欲望を持ってた映司くんが、あんなに簡単に満足して死んじゃいけないよね。欲望全部、「アンク復活」につぎ込んだのかもしれないけど、でも、おまえの欲望の大きさはそんなもんじゃないだろぉ、映司ぃぃぃぃぃ!

まぁ「自分」には執着しない人なんだよな、映司くんは。「自分の生」には執着しないんだ…。でも比奈ちゃんとアンクちゃんの気持ちを考えろよ、映司、おまえよぉ……。

これからどうするのかな、アンクちゃん。
ってゆーか、他のコアメダル、全部壊れたってことでいいんだろうか。古代オーズが放出したメダルを全部ゴーダが取りこんで、そのゴーダを倒したわけだけど、コアメダル、もう全部粉々になったんだろうか。鴻上会長か財団Xがごにょごにょしてメズールたちまた復活したりしない???

バースXもコアメダルで変身してるぽかったし、それこそ『MEGA MAX』の未来で会長がミハル君にメダル渡してるんだし、壊れたメダルの残骸、絶対全部会長が回収するよね?(それはそうとミハル君、なんとかして生き返らせてあげてほしい。まさか殺されてしまうなんて)。

レインボーになったタカ、クジャク、コンドルメダルはあのままなのかな。そんでアンクちゃん、最後まで信吾さんの体使ってたけど、離れても“自分の体”を維持できるくらいにはコアメダルとセルメダルの数、足りてるんだよね? セルメダルはきっと鴻上ファウンデーションにまだまだあるだろうけども(会長が全部悪いけど会長のおかげで助かってる側面……)。

アンクちゃん、この先映司くんのいない世界で、どう生きていくんだろ。レインボーメダルには、映司くんの意志が――魂が――宿ってたりしないの?
いつか、比奈ちゃんたちもいなくなって、たった一人、アンクちゃんは人類の行く末を見守ることになるのかな。映司くんはじめ、みんなと戦った思い出を胸に。『鋼鉄都市』シリーズのダニールみたいに……。
(※ロボットのダニールが人間の相棒ベイリのことを何百年経っても“忘れたくない”と思っていた『ロボットと帝国』の記事はこちら

この先、過去に戻って生きている映司くんにもう一度会えるけど、でもそれはむしろ残酷なことかもしれないよね。
元気な映司くんに、「一緒に戦うの、もしかしてこれが最後?」なんて訊かれちゃうんだもんな……。あの時、未来へ戻っていくアンクちゃんが浮かべた微笑は――映司くんを見つめる眼差しは、本当に、なんともいえず優しくて、せつなくて

「復活のコアメダル」、復活のアンク。
映司くんも比奈ちゃんも、そして私たちもそれを望んで、アンクちゃんにもう一度生きることを強いてしまった。

人間はほんと勝手だなぁ……。


10年経って、でもアンクちゃんも映司くんも伊達さんも後藤ちゃんも知世子さんも会長も、ほんとに皆さん当時のキャラクターそのまんまでねぇ。すごいよねぇ。里中ちゃんは少しふっくらしてたけど、でももう女優さんのお仕事してないのにちゃんと出演してくれて。ちゃんと、一人だけ戦場にきれいな格好で。
懐かしいなぁ、里中ちゃんのコスプレ。服選ぶのに時間かかって遅くなるあの流れ。

しかしグリードまでみんな揃ってるのに、一人だけ呼んでもらえなかった真木博士……。ラジレンで秀くんが「神尾さんは出たがってた」って言ってたけど、そりゃそうだよね、こんなに全員集まってるのに、声かからないってせつなすぎる(涙)。回想シーンにすらDr.真木出てなかったような。
せめてあのレジスタンスのアジトにキヨちゃん人形置いてあるかな、と思ったけど、それどころじゃなくて探せなかった。『ジオウ』の時あんなに盛大に映り込んだキヨちゃんが、オーズ10th映画に映り込まないなんてそんなはずは!

はぁ。

なんか、こんなにうだうだ書いてもまだ、映画見てる時の「ぐしゃぐしゃした気持ち」を記述できてない気がする。またみんなに会えたことが嬉しくて、アンクちゃんが戻ってきたことが嬉しくて、でも、その代償は大きすぎて。

キャスト座談会で伊達さんも「納得してない」感じなの、良かったなぁ。

この先も、気持ちの整理はつかない気がする。ずっとせめぎ合う気が。

とりあえずまたテレビシリーズ1話から見返して、『MEGA MAX』と『平ジェネFINAL』も見返して、泣きたいと思います。うう。

(※この記事は映画鑑賞後、18日から書きはじめて24日に書き終わりました。1週間かかっちゃった)




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